お知らせ & ブログ News & Blog

ホッと一息photograph[徳島県保険医新聞2024年4月号掲載]

『牛窓のホテル』

岡山県牛窓は日本のエーゲ海と言われているとか。昨夏、ホテル・リマーニで一泊しました。古いホテルをリニューアルしているようで、昭和を感じるところもありますが、フロントから見える海に感動しました。夕日に照らされた海辺を散策し、夕食もギリシャ料理が素晴らしく、しかもスタッフに異国籍の人が多いところもちょっと海外旅行気分?リゾートホテルの割にはお手頃価格で一泊二食が楽しめました。

 近くの宝伝港からアートの島の犬島に渡ることができます。連絡船で10分。帰りの連絡船がくるまでの2~3時間を犬島精錬所美術館と家プロジェクトをのんびりと巡って島時間を満喫できました。

くどう内科クリニック 工藤美千代

ホッと一息photograph[徳島県保険医新聞2024年3月号掲載]

歌舞伎座の緞帳 横山大観「霊峰飛鶴」(撮影:筆者)

ねぐらから飛び立つタンチョウ(北海道鶴居村)(撮影:筆者)

『私の疑問』

 写真を始める前までは何気なく通り過ぎてきたことにじっくり向き合うことがあり、面白い人生を送っています。

 2023年3月歌舞伎座でのことです。日本画の巨匠・横山大観先生の新緞帳「霊峰飛鶴」が披露されました。

 本物の「霊峰飛鶴」は、雪をかぶった富士山を背景に、二十数羽のツルが悠々と飛んでいる小品です。私は細かくも観ずに、ツルたちは永遠に富士山の前を飛び続けるとイメージしていました。しかし、緞帳で、拡大された一羽一羽のツルの姿態を観ると…脚を後方にピンと伸ばしているのもいれば、中には頭部は上方を向いているのに脚はもうそろそろ着陸するぞというように下ろしているのもいます。

 実際に北海道でツルの撮影をすると、空高く飛ぶツルたちは頭から脚先まで一直線です。つまり、大観先生の緞帳で、上空にもかかわらず着陸体勢に入っているツルがいるのが不思議でなりません。どこに降りようとしているのでしょうか?これが私の疑問です。

善成病院 善成 敏子

ホッと一息photograph[徳島県保険医新聞2024年2月号掲載]

『ハイイロチュウヒとハシブトガラス』

 冬はタカ類の活躍する季節です。冬になると寒い北の国から南下し徳島の原野にもやってきます。毎年野鳥園にはオオタカ、ハイタカ、ノスリ、チュウヒ、チョウゲンボウなどのタカ類が飛び交います。

 今年は野鳥園に、珍しいタカ類のハイイロチュウヒが舞っています。葦原を低空飛行し、小鳥や野ネズミなどを狩ります。

 杭にとまって周囲を見渡していたハイイロチュウヒにハシブトガラスがちょっかいを出してきました。新参者に対しての嫌がらせでしょうか。

ふじの小児科クリニック 藤野佳世

ホッと一息photograph[徳島県保険医新聞2023年12月号掲載]

『ウグイス』

 

 ”チャッチャッ”と鳴き声が聞こえました。ウグイスの地鳴きです。11月2日に撮影しましたが、秋のウグイスは地味な鳴き声です。動きは素早いので撮影は苦労しました。近くに出てきたのは一瞬で、すぐ茂みに隠れました。春先になると、オスは”ホーホケキョ”と鳴くようになって巣作りを始めます。”ホーホケキョ”とさえずるのは繁殖期のオスのみです。

 メジロもウグイスも春を告げる野鳥です。メジロと違って見かけは地味なのですが、「梅に鶯」という日本の伝統的な言葉から梅によく止まっているメジロをウグイスと誤認してしまうことが多くなっています。”ホーホケキョ”というウグイスの澄んだ歌声が聞こえてきたら春の訪れを感じます。

藤野医院 藤野和也

ホッと一息photograph[徳島県保険医新聞2023年11月号掲載]

『さあ!海へ』

 県南の各地で勇壮な秋まつりが復活してきています。うみがめの産卵で有名な大浜海岸の海へ、ちょうさ(太鼓屋台)が入る日和佐八幡神社の祭りが有名ですが、今回、西由岐八幡神社の祭りに行ってみました。神輿と鬼、若者、子どもらが町内を練り歩き、途中、世話人たちが神輿の担ぎ手にバケツで勢いよく水をあびせます。ずぶ濡れになりながらも声をかけあい、港に設えたスロープから神輿が海にはいります。屋根の鳳凰がつかるくらいの深さまで進むのを観客は固唾をのんで見守り、再び上がってきたときは大きな拍手でむかえていました。地元の人々が大切に継承する他の地域の祭りや行事も訪れてみたいと思いました。

健生病院 西内貴子

ホッと一息photograph[徳島県保険医新聞2023年10月号掲載]

『各々のホッと一息』

 狭い路地、赤い提灯がレトロな雰囲気を醸し出している観光地、九份の街です。飲食店や雑貨屋がひしめき合い、観光客で込み合う石段をあがり、奥に行ったところで小雨が降り始めました。霧の向こうの古い建物、天気の良い昼間は、海が展望できるお茶屋さんです。それぞれの部屋でゆったりとした時間を楽しんでいる様子をこちらも暖かいお茶とお菓子をいただきながら、眺めました。まさにほっと一息!台湾では漢字の意味の違いと同義を楽しみながら、近代的部分とノスタルジックな雰囲気両方を味わいました。今はどうなっているのかな。

川島病院 西内健

ホッと一息photograph[徳島県保険医新聞2023年9月号掲載]

花たちのバトン

 梅雨が明けました。季節の花も紫陽花から向日葵にバトンタッチし、夏の強い陽射しにも負けずに咲いています。こんな花たちの周辺には色んな生き物が次々と訪れます。蝶、トンボ、蝉等が毎年飛び交い、移りゆく花たちと同じように命を紡いでいることに気付かされます。

 感動して花にカメラを向けてみると、その美しさを撮るのは案外難しいことがわかります。間をおいて、再び撮影に行っても、もう初々しさや生気は過ぎ去っていたりします。でも、どこかで別の花がバトンを受け継ぎ、次々と咲いてくれるのです。一期一会の出会いと思ってシャッターを切ると、難しい花写真もより魅力的に撮れるかもしれませんね。

すずえこどもクリニック 鈴江純史

ホッと一息photograph[徳島県保険医新聞2023年7月号掲載]

『初夏の彩り』

 梅雨時期は気持ちがうつうつとしますが、雨の日でも紫陽花は良い被写体になってくれるのでありがたいです。毎年いろいろな場所で紫陽花を楽しんでいます。

 この日は朝日が差しこむ時間帯を狙って、徳島植物園のアジサイ小道に行きました。木陰にひっそりと咲く紫陽花が奥ゆかしくて可憐でした。期待通りに朝露が日の光に輝いてくれて思いどおりの写真が撮れました。この3年間、コロナ禍で重苦しい期間も、人の少ない自然の中で静かに被写体と向き合う時間が、「ホッと一息」つけるひとときでした。

くどう内科クリニック 工藤美千代

ホッと一息photograph[徳島県保険医新聞2023年6月号掲載]

        写真①
        写真②

          

四半世紀以上を経て

25年以上も前、子供と一緒に絵画教室に通い油絵を習っていた時期がありました。題材は教室に積んであった沢山のカレンダー写真の中から気に入ったのを選びました。

 写真①は、向かいの山の上に出た月の光に煌々と照らされ白く輝く樹氷林、そしてその奥からS字状に小川が流れて手前の池に流れ込むという構図。撮影者や場所もわからないままにせっせと描きこんだ絵です。しかし、頭のどこかにこの場所を知りたいという気持ちは残っていたのでしょう。

 とうとう見つけたのです。2022年9月27日、上高地の田代池にふと立ち寄った時に「アッここだ!あの油絵で描いた場所だ!」(写真②)。四半世紀以上を経てようやく辿り着いた瞬間でした。写真に収めることで、あの感激をいつも身近に残しています。

善成病院 善成敏子

ホッと一息photograph[徳島県保険医新聞2023年5月号掲載]

『鴛鴦 オシドリ

 野鳥撮影をはじめて3年ほどになります。オシドリのオスは、日本一カラフルな水鳥と言われており、じっとしていると美しい陶器の置物のように見えます。

 開けた水面に出ることは好まず、山間の渓流や山地の湖などに生息し木陰に隠れるようにしていることが多いため、遠くでやっと見えるくらいで野生できれいにオシドリを撮影することはできていませんでした。

 保険医協会の写真教室で撮影旅行として神戸の王子動物園に連れて行っていただき、初めて、間近でオシドリのカップルを見ることができました。

ふじの小児科クリニック 藤野佳世