『四半世紀以上を経て』
25年以上も前、子供と一緒に絵画教室に通い油絵を習っていた時期がありました。題材は教室に積んであった沢山のカレンダー写真の中から気に入ったのを選びました。
写真①は、向かいの山の上に出た月の光に煌々と照らされ白く輝く樹氷林、そしてその奥からS字状に小川が流れて手前の池に流れ込むという構図。撮影者や場所もわからないままにせっせと描きこんだ絵です。しかし、頭のどこかにこの場所を知りたいという気持ちは残っていたのでしょう。
とうとう見つけたのです。2022年9月27日、上高地の田代池にふと立ち寄った時に「アッここだ!あの油絵で描いた場所だ!」(写真②)。四半世紀以上を経てようやく辿り着いた瞬間でした。写真に収めることで、あの感激をいつも身近に残しています。
善成病院 善成敏子